ウェイウェイさん IN 「十二月の華〜その4」
「マネージャーは見た! いつものウェイウェイさん」
第579回 ウェイウェイさん IN 「十二月の華」〜その4
なんと、最初は2週にわたってくらいだと思っていたのが、その4になってしまいました(爆)。
第1部より第2部の方が曲数も多いので、今回で終わるかだどうか、少々不安な私です。
ぜひ、お付き合いのほど、お願いいたします!!
――
10分間の休憩を挟んで、第2部が始まりました。
クリスマスのBGMが消え、会場が暗くなると、「Viva La Vida」のタイトルが投影されて、岡本さんが舞台上手側のドラムセットの前に現れて、「ドンドンドンドン」とタムでリズムを刻み始めました。
背景には、岡本さんのアーティスト写真が浮かび、お客さんたちからリズムに合わせて手拍子も!
続いて、バンマスでピアノの森丘さんのアーティスト写真が映し出されてからセンターお立ち台に登場し、お客さんに手を振ってから、ピアノの位置に付いて、リズムに合わせて「Viva La Vida」のイントロ開始。
次には、ベースの芹澤さん、続いてギターのファルコンさんと、アーティスト写真が映写されて、演奏に加わりました。
そして、チェロの奥泉さんのアーティスト写真が映ったら、なんと!
上手からセグウェイに乗って、しかもチェロを持って登場し、そのまま何事もなかったように下手袖(しもてそで・お客さんから見て左側のステージ奥)に「ツーっと」消えていきました(爆・爆)。
客席からは大喝采!
その後すぐに自分の立ち位置に着いて「何事もなかった」ように、演奏に加わりました(笑)。
実はこれ、暴露すると、最初は「チェロを持たずに登場」だったのですが、リハーサルの時にウェイウェイさんが
「チェロを持って出たほうが良いと思います」
なんて、無茶振りを!!!(怖!!)
高価な楽器を持ってセグウェイで登場なんて、怖すぎます。
しかし、奥泉さんがあっさりと「良いですよ!」なんて言って、実現してしまいました〜(爆)
リハーサルでもやったのですが、スタッフ一同、本当に冷や汗ものでした(爆☓10)。
結果、事件にならずに済んだので本当に良かったです。
メンバー全員が演奏に加わった後、映写されたのはウェイウェイさんの映像。
ウェイウェイさんは、客席から登場し、間奏まで客席で演奏しました。
当然大いに盛り上がったのですが、実はこれも裏話をすると、ウェイウェイさんもセグウェイで登場という企画でした!
しかし、事前に少しだけ練習(というか、ちょっと試してみただけですが)、
「無理、無理、む〜〜〜り〜〜〜!!!」
と、却下になりました(爆)。
最後まで大盛りあがりの中、演奏が終わって、メンバーを一人ひとり前に呼んでのトーク。
当然、奥泉さんのときにはセグウェイの話になり、途中で気がついたのか、ウェイウェイさんは
「すいません、セグウェイの話ばかりで、チェロの話をしませんでした〜〜」
と一人ツッコミをしていました。
最後に前に呼んだのは、「マスター」こと、ドラムの岡本さんでした。
「マスター! こちらへ!」と前に呼んで
「岡本さん、実は本業はマスターじゃないんですよね?」
というと、ノリの良い岡本さんは
「はい! 本業は振付師なんです」
「じゃあ、ドラムは副業なんですね?」
なんてやり取りの後、次の曲の「L-O-V-E」の振り付けでした。
――
会場一体となり、お客さんの振り付けと声を楽しみながら、「L-O-V-E」の演奏が終わってトーク。
「今回は、とにかく、『The Best Of WeiWei Wuu』なので、、、あ、あんなところにバイオリンが、、、」
自分のルーツであるお父様の手作りバイオリンの話や「文化大革命」の頃の話、上海音楽学院付属小学校の頃の寮生活の話などをして、「From Beethoven to Mao」の演奏に入りました。
その前に、ベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」のテーマを少しバイオリンで弾きました。
背景には、ウェイウェイさんの赤ちゃんの頃の写真やヴァイオリンを弾く幼い頃の写真、その後日本に来てデビューを果たし、現在に至るまでのリリースしたCDのジャケット写真などが映し出される中、演奏を終えました。
続いては「The Look of Love」でした。
「『Best of WeiWei Wuu』なので、次は『声』という『楽器』を演奏したいと思います。
さっき、日本酒を飲んだから、大丈夫かな〜」
などと、会場からの笑いを誘って、「演奏」されました。
ウェイウェイさんの歌は、独特の「味」があると思っています。
今回の「The Look of Love」は私も初めてライブで聞きました。
CDと少しアレンジを変えていて、リハーサルの時からいろいろとキーを変えたりして試し、最終的にはCDと同じキーで歌いました。
続いて3曲続けて演奏されました。
トークでは、
「今年もいろいろな活動をしましたが、まさしく昨日最終回を迎えたNHKの大河ドラマ『光る君へ』にも参加させていただきました。
テレビドラマ繋がりで『JIN』のメインテーマも続けて聞いて下さい」
と言って、「青い馬の話し」「JIN」を演奏しました。
曲名を言わずに続けて演奏されたのは、玉置浩二さんの名曲「行かないで」でした。
今年の5月に実施された「品川教会」で初披露したのですが、それをご覧いただいた方からの熱烈なリクエストで、今回も演奏することになりました。
これも、「二胡の可能性」を感じさせる演奏で、とても素晴らしい演奏だと思います。
「歌詞のない二胡で、どう表現するのか」
というのは、いつもウェイウェイさんが「歌」をカバーする時に心を砕いていることです。
演奏後に「歌詞がないからこそ、二胡で表現する難しさ」を考えて「私なりに心を込めて演奏しました」。
この「私なりに」というのが、とてもウェイウェイさんらしくて、原曲に敬意を持って、ただ演奏するだけではなく、どう演奏したらより素晴らしくなるのか、をいつも考えているウェイウェイさんらしい言葉だと思いました。
いよいよ、最後の曲になりました。
ウェイウェイさんにとって、来日20周年の時に「自分のアイデンティティを見失った」時がありました。
今回の「The Best Of WeiWei Wuu」を語る時に、その時感じた思いも決して忘れてはならないものです。
そしてこう言いました。
「今は、来日して33年。
もう迷いはありません。
感謝の気持を込めて、今日はこの曲を最後に演奏します」
発表された当時に収録された映像とともに、「Back to the…」の演奏が始まりました。
私がウェイウェイさんのマネージャーになって初めてリリースされたアルバムの表題曲です。
当時の映像を見ながら、同時に目の前で演奏するウェイウェイさんを見て、それこそウェイウェイさんが良く口にする「感無量」の思いでした。
――
こうして、本編が終了して、アンコール!
メンバーが登場して、演奏が開始されると、ウェイウェイさんが「トルコ行進曲〜ハンガリー舞曲」を弾きながら登場。
お約束の、ギターのファルコンさんとの演奏のお遊びもあり、盛り上がりました。
その後、オフィシャルのカメラマンをステージに上げて、客席を明るくして、メンバー全員との記念撮影!
「もう1曲、演奏させてください」
そう言って、今年最初の能登の震災を振り返り、
「今年元旦に震災がありました。
元旦は台湾での船の仕事をしていました。
テレビを通じて、その光景を見て、とても心配で、どうか無事で乗り越えていけますようにと祈りました。
来年、2025年は、すべてのみなさんが、平穏で笑顔いっぱいの年になるように、祈っています」
そう言って、「祈りにみちて」が演奏されました。
客席では、みなさんが持っているスマホを点けて、祈るように揺らされていました!
こうして、感動的にすべてを演奏し終えて、大きな拍手と歓声の中、コンサートは無事に、大感動の中で終わりました。
ウェイウェイさんがハケた後には、まるで映画のように「エンドロール」も映し出され、エンドロールが終わるとまたしても大きな拍手と歓声に包まれました。
――
ずいぶんと、自分の予想を遥かに超えて長いブログになってしまいました(爆)。
お付き合いいただき、本当に有難うございました!!
最後に、とても個人的な感想を書くわがままをお許しください。
私はこれまで、本当に長い期間(40年以上)「音楽」という仕事に就いてきましたが、今回のコンサートほど、不安になり、心配したコンサートはありませんでした。
同時に、まもなく古希を迎える年齢なのですが、今もこうして「現役」でこの仕事を続けられていられる「幸せ」を、ほのぼのと感じています(笑)。
それもひとえにウェイウェイさんのおかげです。
エンターテインメントが大好きで、結構わがままで、頑固なじじいで、遠慮せずにアーティストにいろいろと自分の意見を言ってしまう私ですが、ウェイウェイさんは、常に「一度受け入れてから、良い悪い」と判断してくれます。
これまでの音楽業界の仕事の中で、幸いにもいくつかのビッグネームのアーティストとも仕事をしてきましたが、自分の音楽人生の中で、ウェイウェイさんが一番長く携わっているアーティストになりました。
「もっと夢を!
ずっと夢を!」
ウェイウェイさんがいつも言い続けている言葉です。
「夢」でお腹は満たされませんが、「夢」を失ったら、身体は失われなくても「心」が失われてしまうと思います。
私にとっても、今回の「十二月の華」は、「The Best Of WeiWei Wuu」でした。
とても自分勝手な言い方で申し訳ありませんが、それは、自分にとっても「BEST」だったと思っています。
もちろん、「最終」ではないので、これからも「もっとBEST」なウェイウェイさんがいると思っています。
本番が終わって、その余韻の中で、ウェイウェイさんから言われました。
実はうまくいかなかったこともあったので、それをウェイウェイさんに伝えたらこう言われました。
「心残りがあるから、また、次へと頑張れるからね!」
今回のコンサートでは、メンバーはもちろん、多くのスタッフにも「無茶振り」をたくさんして、でもみなさん「一緒に楽しんで」くれました。
「チーム・ウェイウェイ」
です。
夢胡蝶二胡楽団もそうですし、本当に「類は友を呼ぶ」で、ウェイウェイさんの周りは、「楽しいこと大好き」な人たちばかりで、そのために「喧嘩腰」になっても「良いもの」を作ろうとしている仲間です。
毎年、コンサートをやるたびに、「全国ツアー」ができない悔しさを感じています。
みなさん、ぜひ、ウェイウェイさんの素晴らしさを「拡散」してください!!
今の時代は、古いメディアの時代ではありません。
テレビやラジオ、新聞などのオールドメディアに頼るのではなく(もちろん、否定してるいのではありません!)、みなさんの発信するSNSなどで、より多くの方に伝えることができます。
今回のコンサートでは、「撮影OK」としました。
多くの外国アーティストたちは、それが「当たりまえ」になっています。
もちろん、他のお客様の迷惑になるような行動は良くありませんが、より多くの方にその「感動」を伝えるのは、「メディア」の力ではなく、その場に参加したみなさんの「特権」だと思っています。
今回のメンバーたち、スタッフたちの「チーム・ウェイウェイ」で、全国ツアー、いやいや、中国、そしていつの日かヨーロッパツアーも夢見ています。
その日が来ることを、「夢見て」来年の2025年を迎えたいと思っています。
みなさんにとっても、どうか、2025年が素晴らしい年になりますように!
本当に今年もお世話になりました!!
来年もよろしくお願いいたします。
良いお年を!!
(2024.12.25)
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